由比・蒲原 東海道歴史さんぽ

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由比・蒲原 東海道歴史さんぽ

江戸時代に交通の要所として栄えていた宿場町、由比と蒲原。潮風が届く街道沿いには、古き良き面影を残す町並みや、長い歴史を持つ老舗も。かつて東海道を歩いていた旅人に想いを馳せながら、タイムスリップ気分で今と昔を行き来する楽しさを感じてみよう。

静岡市東海道広重美術館


由比宿の本陣跡地・由比本陣公園内にあり由比宿交流館や休憩処も併設する、由比散策の拠点となるスポット。


浮世絵師・歌川広重の作品を中心に約1400点を収蔵し、有名な「東海道五十三次」のほか数多くの名作を見ることができる。


気軽に浮世絵の版画刷り体験ができるコーナーもあるので、浮世絵の魅力にふれ、江戸文化の粋を感じてみよう。

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正雪紺屋


江戸時代の軍学者・由比正雪の生家と伝えられている、創業400年を超える染物屋。藍染めのかめや道具などが昔のまま残されており、歴史の息遣いを感じることができる。


伝統的な柄や季節の柄の手ぬぐいがそろう。桜えびや歌川広重の浮世絵をモチーフにしたオリジナル手ぬぐいが人気。

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春埜製菓


「東海道中膝栗毛」に由比名物として描かれ、弥次さん喜多さんも食べたという「たまご餅」。ころっ、つるっとした愛らしい形で、独特の香りと歯ごたえが特徴。たまごのような白い餅の中に、甘さひかえめのあんこが入っている。


江戸時代から親しまれてきた伝統の味を受け継ぐ唯一の店で、「たまご餅」のほか、「桜えび最中」や「桜えびクッキー」なども取り揃える。

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薩埵峠


東海道三大難所の一つ、「東海道五十三次」にも描かれた富士見スポット。歌川広重が「由井」で描いた駿河湾越しの富士山。手前には断崖絶壁の急斜面が大胆な構図で表現されている。


峠には展望台が整備されており、駐車場からは歩いて約10分。道路のカーブと海岸線、海の青と雪の白。鮮やかな対比が印象的な迫力ある景色が広がる。

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旧五十嵐邸(旧五十嵐歯科医院)


大正初期、もともとあった町家を洋風に改築、その後、昭和15年頃までに増築し、明治・大正・昭和時代の和と洋が融合するユニークな建物。当時珍しかった白い壁や大きな窓が今見ても斬新。


かつて歯科医院だったため、診療室には今も治療台が残る。青と白のコントラストが印象的な洋風の診療室の隣には、純和風の待合室がある。


格調高い畳の間は、ふすま絵や欄間細工など隅々まで工夫が凝らされている。国の登録有形文化財。見学は無料。

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【蒲原の町並み】

蒲原宿エリアには多くの古民家が残っていて、「志田邸」や「お休み処 和泉屋」などは中を見学することもできる。
「お休み処 和泉屋」はかつて旅籠として利用されていた建物。江戸時代に起こった安政の大地震でも倒壊しなかった建物は、国の登録有形文化財に指定。現在ではひと休みできる休憩スポットになっていて、まんじゅうや手ぬぐいなどのおみやげも販売。


「志田邸」は江戸後期から醤油や味噌を醸造していた商家で、当時の道具などを見ることができる。こちらも国の登録有形文化財。